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赤岳天狗尾根

Date: 2001.4.14-15
Members: L.豊岡、佐藤、鳥垣、渡部
Area: 八ヶ岳
Type: 会山行/バリ

092-1

4月14日
清里駅からタクシ−を使う予定であったが、所要時間5分なので歩くことにした。美し森から地獄谷方面への林道を行き、1時間でゲ−トへ。さらに進み林道が大きく右に曲がるところで河原に降り立つ。途中、いくつか堤防を越えると出合小屋へ。ここを過ぎるとすぐに赤岳沢出合となり、右に渡り、赤岳沢へ入る。10分ぐらい歩いたところに赤布があり、トレ−スもついていたのでここから取り付くことにした。なお、水はここで汲んで荷揚げした方が良いと思う。尾根上に残雪は豊富にあるが汚い。

取り付きは急なルンゼ状の登りとなっていて、雪も腐り始めているのでところどころ岩や木の根が露出し、滑り易くなっている。足場を1歩1歩安定させながら慎重に行く必要がある。途中、鳥垣さん、渡部さんが立て続けにスリップするも大事には至らず。天狗尾根は取り付いてしまえば迷うようなところはない。後は単調な樹林帯の中をひたすら登る。ところどころ若干いやらしいトラバ−スもあるが、それほど問題ではない。ただし、滑落するとかなり下まで落ちて行きそうだったので念のため豊岡が谷側に付きながら行った。

小さな岩稜を越えると2100mの平坦地へ。ここは幕営も可能。さらにいくと2250mの平坦地へ。ここは岩稜帯への最後の幕営可能地で、ここを越えると幕営適地はないため、本日の行動はここまでおしまい。全員かなりお疲れモ−ドに入っている。テント設営後、小休止を取ってから、佐藤さんと鳥垣さんに水作りをお任せして、豊岡と渡部さんで雪上訓練を行うことにした。当初、雪訓をやる予定はなかったが、行動中後ろから見ていて、歩行が不安定で乱れがちであったため、急遽行うことにした。滑落停止、歩行(直登、直行、斜登、斜降、トラバ−ス)、カッティング、耐風姿勢、グリセ−ドを主に行う。3月に雪訓をやっているそうだが、何一つ身についていなく、秋田さんの1/3もできない状態だったので徹底して行う。また、アンザイレンのとり方を覚えてもらい、滑落したらル−プを捨てるということを覚えてもらった。確保体勢はほんの形だけをやるにとどめた。

清里駅(6:40〜8:03)--地獄谷林道ゲ−ト(8:03〜9:45)--出合小屋(9:45〜10:00)--取り付き(10:00〜10:57)--2100m地点(10:57〜12:19)--2250m地点T.S

4月15日
夜中、風が強くゴ−ゴ−鳴っていたが朝には止んだ。まだ暗い中、アイゼン、ハ−ネス、ヘッドランプをつけ、出発。起床から出発まで1時間15分。ここで、秋田さん、渡部さんに続いて、鳥垣さんがアイゼンを右足(利き足)からつけようとしていたので注意した。この理由は安定した右足(利き足)でバランスをとりつつ、不安定な左足にまずアイゼンをつけるという単純なもの。はずすときはこの逆となる。

カニノハサミ手前の広い斜面をアイゼンを利かせながら高度を稼いでいく。途中、小さな岩稜帯を越え、1時間ほどでいよいよ岩稜帯の1番手カニノハサミへ。ここは全然問題ない。左側を巻くっていうか、むしろトレ−スの右側にあり、まっすぐ進んだという感じだ。カニノハサミ上の岩は右から巻き、急な雪壁を登る。

次に30mの岩壁が出現するがここは直登せず、FIXロ−プに沿ってまず右にトラバ−スしてから2〜3mの岩場を越え、草付きの急なルンゼを登らなくてはならない。まず、佐藤さんがトップを行くが別に問題はなさそうである。次は鳥垣さんであるが2〜3mの岩場をなかなか越えることができないので佐藤さんにザイルを出してもらった。なお、FIXロ−プの通過時のセルフビレイとして鳥垣さんと渡部さんにはバッチマンを使ってもらった。プル−ジックは荷重がかかったロ−プに静荷重を利かせるには優れているが(宙吊りからの脱出時)、このときのようにクライミングをしながらFIXをたどるときのセルフビレイとしてプル−ジック結びは使ってはいけない。スリングの長さ程度の墜落で簡単に焼け切れてしまう。もう一度FIX通過を復習すると 1.ハ−ネスのビレイル−プにカラビナを2枚かける。2.片方のカラビナをFIXロ−プにかける。3.FIXロ−プを手に1回(特に危険個所は2回)巻き付けてすすむ。4.支点に着いたら、FIXにかかっていない方のカラビナをこれからすすむFIXにかける。5.今まで通ってきたFIXにかかっているカラビナをはずす。6.この 4.と 5.の手順を逆にしてはならない。なお、1区間に1人または1パ−ティ−しか入ってはいけない。

話は元に戻り、急なルンゼを越えると細いリッジに出る。またまた30mの岩壁に出くわす。ここは左から巻いて稜線に戻ればよいが途中10mの岩場がある。風も強そうだったのでここに取り掛かる前に渡部さんとアンザイレンする。もちろん雪面にピッケルが刺さらないので大阪府岳連式でいく。赤岳の山頂直下で合ったパ−ティ−は大阪式のミッテnルであった。小岩峰を右から巻くと大天狗下部のテラスへ。大天狗の右肩へは30mトラバ−スして5mの岩場を越える。まず、豊岡が取り付いたが最後の1mくらいまで登ったところで大きなホ−ルドが剥がれてしまったので見なかったことにして、無理をせずいったん降りて佐藤さんにザイルを出してもらう。岩場の一番下で待機していたところ、鳥垣さん確保で佐藤さんが空身でトラバ−スしてくる。とりあえず、豊岡と渡部さんはテラスまで戻ったが、ここで豊岡は信じられない光景を目の前にして驚愕してしまった。鳥垣さんの確保が完璧なくらい間違っていて、何から何まで間違っている。しかも佐藤さんは登り始めている。急いで佐藤さんを呼び止め、確保をし直させた。ここでこのことについて書くと非常に長くなってしまうのでいずれ書くことにする。まず、確実なアンカ−をきちんととっていないし、衝撃のかかる方向を全然考えていない。あのままではトップが墜落すれば体が飛ばされるし、アンカ−も衝撃に堪えられず、全滅する。また、A.T.Cの使い方も間違っている。いや、それ以前に相手から出ているザイルではなく自分から出ているザイルにA.T.Cと連結しているため、トップが落ちたら30mくらい余計に落ち、グランドフォ−ルしてしまう。制動手はザイルからはなしてはいけないのだが、離している時間の方が長かった。その瞬間にトップが墜落したらどうなるのか。人の命を預かっているという意識をもってやってもらいたい。渡部さんがザイルをまたいで登っていたため、鳥垣さんがザイルをつかんで登っていたために注意した。この理由はいいでしょう。

話は戻る。大天狗と小天狗の小さなコルは風も強く両側が切れ落ちているため幕営は不可。小天狗は左側を巻くが右よりの岩場よりも階段状になっている草付きの斜面を登った方が楽である。主稜線までひと登りして、竜頭峰を超えると赤岳へ。途中、岩場となっているがハシゴやクサリもあるし、心配いらない。山頂では休憩を取らず、一気に文三郎道を下り、行者小屋へ。ここで橋口さん、田名部さん、鈴木さんと出会う。あとは美濃戸口までもうひとふんばりだ。

T.S(4:48〜5:50)--カニノハサミ(5:50〜6:50)--30m岩壁(6:50〜9:20)--大天狗基部(9:20〜11:03)--赤岳--(11:03〜11:50)--行者小屋(12:03〜14:15)--美濃戸口