Date: 2001.6.30-7/1 From: L.秋田、渡部 Area: 八ヶ岳 Type: 個人/一般
6/29 出発は23:50の急行アルプスだが、自由席確保のため集合は22:00とした。秋 田は集合時間ぎりぎりに新宿に着いたため、6番線で渡部さんを探すが、特徴 的な渡部さんはすぐに見つけることが出来てしまう。ザックに腰掛け、片手に 缶ビールを持ち、ぐいぐいやっている姿は遠くからでも渡部さんと確認できる。 とても若い女性の格好とは思えない。また、なんでも、若い男女の別れの瞬間 をそのスタイルで見届けたらしい。いつだってホームは男と女のドラマの舞台 であり、主人公以外は間抜けな顔をして傍観するしかないのである。秋田も同 じようにビールを呑み出す。家を出る前に二人とも既に酒を呑んでいるため、 ホームでビールを呑むのもあまりに自然であった。ところで、6番線ホームは 大学生がハメを外して盛り上りまくっていた。抱き合ったり、どこかでパクっ てきたおしぼりをぶちまけたり、なかなかに騒々しい。彼らには毎日がお祭り なのだろう。ちょっと前までレディースでならしていた渡部さんすらあっけに とられていた。そんな渡部さんは大学生ばかりの6番線ホームでは最長老であっ たため、自分より年上の人が現れると安心したようである。いい加減酔っ払い すぎたため電車に乗りこむ。発車間際、安藤さん登場。やはりビールを片手に していた。みんながみんな酒しかないのである。
6/30 何時だかよくわからないがとりあえず小淵沢到着。ホテルオーシャンビュー小 淵沢にいつも通り陣取る。ただし今回は貸しきりではなかった。ババア4人プ ラス気のやさしそうなガイドさんと相部屋である。われわれ酒呑み良い子はす ぐに寝ようとしたが、このババアども、いつまでも下品にでかい声で騒いでい る。ガイドさんが「静かに、静かに」といっているにもかかわらず。渡部さん はシュラフの中で怒りに震えていたらしい。秋田もいつ怒鳴ってやろうかと考 えていた。マナーである。マナー。そんなババアはやはり朝も、我々がまだ眠っ ているにもかかわらず大声でわめいている。そんなわけでロクに眠れず出発す ることに。とりあえずババアどもには呪いをかけるとしよう。
さて、清里からはタクシーだが、予約したはずなのにどこにも見えない。待ち かねて高根タクシーに電話するとおばばが眠そうに電話に出る。「あら、お父 さん、今日は予約あったみたいよ」とドライバーのお父さんを起こすのが電話 越しに聞こえた。幸先は極めて良い。しばらくして寝グセのだらしないお父さ んが黒塗りリムジンで登場。とても気のよさそうなオヤジさんだ。町営美し森 たかね荘まで入る。1450円。
かくして我々は快調に小雨の中突撃開始。渡部さんは昨日の酒と寝不足で、秋 田は朝食の甘ったるい菓子パンのせいで気分が悪い。参った参った。取り留め のない、ガスでくらい森の中を足取りも重く亀のごとく進んで行く。歩き出し て30分ほどすると渡部さんはあまりの調子の悪さに一休みする。秋田が荷物を 手伝おうとするが、そこはさすがの渡部さん、そんなものは拒否して、行軍再 開。秋田はすぐに調子を取り戻したが、渡部さんはどうも酒が残っているらし く、終始辛そうだった。そんな感じで真教寺尾根を真っ白のガスの中進んでいっ た。ガスの中で大切なのはイマジネーションである。真っ白な風景から遥かな 頂きを想像し、ガスを焼き尽くせと馬鹿なことを話す。登山はファンタジーと イマジネーションなのである。
休みを割と短いスパンでとりながら、のんびりと、それでもコースタイム並に は登ることが出来た。イマジネーションが我々に勇気を与えてくれていたのだ ろう。やがて雨風が強くなりだし、休憩すると体が冷えて休んでいられない。 樹林帯を抜けるとまるで冬山というような寒さを感じる。岩大好きの渡部さん も、嵐のせいで岩を登るのも辛そう。そりゃあ、こんな梅雨真っ盛りだから天 気もひどいだろう。雨風強いだろう。こんな時期に縦走する馬鹿は我々くらい だろう。「山好き」ではなくやはり「馬鹿」のほうが適切な表現かも。本当に 人がいない。まあ、静かでいいけど。寒さに耐えながら、地図をろくに読めな い二人は現在地もよくわからないまま登りつづけ、何時の間にか天狗尾根との 合流点まで来ていた。荷物を置いて赤岳のピークに。
頂上は案の定誰もいない。視界ゼロ。写真をとって、すばやく下る。うー寒い。 ザックを残したところまで戻り、キレット小屋に向かおうとして岩の間から顔 を出すとすさまじい強風に襲われた。吹けよ風、呼べよ嵐。ここからの下りは お陰でとても怖い。岩はツルツルで、風は強く冷たく、手はかじかむ。なかな か我々二人にふさわしいコンディションだ。渡部さんは今までで一番悪い天気 だと言っていた。そうしておっかなびっくり行きながらキレット小屋に着く。
あれだけ寒い寒いといっておきながらテント設営後、すぐに二人で呑み出す。 のん兵衛であるなあ。なにしろ二人で用意した酒はビール4リットル、ワイン 500ccである。酒が充実すると山も楽しい。あっという間に酒が回り、ついで に夕食も済ませてしまう。秋田は半分眠りながらナベを持ち、ひっくり返しそ うになってしまった。そして就寝。17:30!!
たかね荘(7:05)--(9:23)牛首山--(9:39)扇山(9:49)--(12:30)赤岳--(12:35)デポ地点(12:40)--(13:45)キレット小屋
7/1 二人とも寝飽きて3:00起床。出発前、秋田は水を汲みに水場まで下りたが、 真っ暗でガスに満ちたところを一人でいるのは果てしなく怖い。お化け屋敷の ようだった。そして、雨は止んだものの依然強風の吹き荒れる中ヘッドライト をつけて出発。真っ白で風が強くてまっすぐ歩けなくて寒いのは昨日と同じ。
ツルネではルートがわかりづらく、西の尾根に迷い込みそうになってしまう。 視界の無いところで地図とコンパスで進む技術を身につけなければならないと 二人で感じた。権現岳まで稜線は痩せていて冬は歩きづらそう。果たして自分 たちは冬にここを通過できるのだろうか?歩けるようになりたいなあ。風に吹 き飛ばされながらやがて権現岳ピークに。秋田は個人的にリベンジを果たす。 ここも寒いから写真を撮ってすばやく通過。ここから岩稜を下るのは結構怖かっ た。樹林帯の中に入り、道もなだらかになるとホッとする。青年小屋に着くと 秋田は青空を見て晴れろ晴れろとわめくが、渡部さんはずっと下を向いていた ため幻でも見たんじゃないのと取り合わない。ほんとに雲が切れたのに!!渡部 さん、上を向いてあるこう、涙がこぼれないように、幸せは雲の上に。我々は 雲の中。編笠山に登り出すと太陽も顔を出すが、渡部さん、それは人魂だとい う。イマジネーション働かせすぎという。でも本当に晴れてくる。頑張れ青空、 雲なんてぶっ飛ばせ!!
編笠ピークでは南側は展望がきいた。今まで歩いてきたところは雲の中だが。 太陽を浴びることが出来たが、いかんせん風が強いので、休憩もそこそこに下 ることにした。この下りは割ときれいな森だと秋田は感じてのんびり下ったが、 渡部さん、ピークを踏んだあとはぶっとばす昔を思い出し、スピード狂に火が ついたらしい。きれいな森なんだけどなあ。
雲海展望台まで下ると秋田は早くも終了モード。ビールのんでいいですかね? と伺いをたてるが、「観音平まで我慢しなさい」と却下される。そこから先も ビールを呑みながら下れたらどんなに楽しいだろうという雰囲気ののどかな道。 秋田はビールしか頭にない。本当は渡部さんも同じなんだろうけど。さて、観 音平着。見える見える、南アも、振り返ると権現岳、赤岳、編笠岳、西岳も望 める。下って景色を楽しめるようになるとは皮肉なものだが二人で素直に景色 を楽しむ。そこでのん兵衛二人がおとなしくしていられるわけがない。暖かい 太陽と展望を肴に残りの酒を呑み尽くす。あー幸せ。一時間ほど大休止。
観音平から先も雰囲気のいいところが続く。光苔はともかく、のどかでさわや かで暖かくて気持ちのいいところだと秋田は感じたが、渡部さんはやはりさっ さと下る。こんなところもビール片手に歩きたいなあ。タクシーを使わずに自 然歩道ハイキングコースを歩く価値はあると思います。小淵沢まで、暖かい太 陽を浴びて、場所によっては南ア、八ヶ岳連峰を見ながらのんびり気分良く歩 きました。なんとなく懐かしい雰囲気のするところでした。
キレット小屋(4:25)−(6:12)権現岳−(7:03)青年小屋(7:15)−(7:40)編笠山(7:53)−(9:00)雲海展望台−(9:33)観音平(10:35)−(13:00)小淵沢