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赤岳東稜

Date: 2002.3.9-10
Members: L.秋田、吉田(法)
Area: 八ヶ岳
Type: 個人/バリ

3/9
7:00 美し森出発
8:00 一本
9:10 一本
10:00 牛首山
10:30 T.S.
11:00〜13:00 雪訓
18:00 就寝
3/10
6:00 出発
8:00 トラバース地点
9:00 取りつき
13:00 竜頭峰
13:30 行者小屋
15:00 美濃戸山荘
15:30 美濃戸口

感想

吉田(法)
珍しく二人とも仕事が忙しい週で、寝不足のまま山に入るが、足が重い。しかもラッセル。ここはラッセルファンにお勧め。尾根末端から竜頭峰直下までラッセルに終始する。アイゼンワカンを初めて試したが、なかなか具合がよろしい。ワカンがずれにくい。でもその分、足が重い。プラブーにアイゼンにワカン。片足だけでどれぐらいあるんだろう?

ガイドによると赤岳東稜は、沢を詰めて取り付く方法と、真教寺尾根を上がってから沢をトラバースして取り付く方法などがあるが、今回は後者のルート。トラバース位置を判断するのが難しく、やや上りすぎてしまった。それにしても沢のトラバースは緊張する。初日のテントサイトでビーコン練習をしたけど、そんなのにお世話になりたくはない。ハラハラしながら沢を渡った。

しかし、真教寺尾根も東稜も人っ子一人おらず独占。天狗尾根には数パーティが取り付いていた。カニノハサミと第1岩峰の間にテントを張っている人がいた。あんなところにスペースあったかな。日曜日は最高の天気。素晴らしい眺め。天狗尾根もかっこいいぞ。北岳とか富士山を眺めながら登るのは楽しい。

今回も、あまりテントトークは盛り上がらなかった。酒を忘れたのが痛い。時間は腐るほどあったが、ネタも尽きて、いわゆる倦怠期である。

核心は3ピッチ程度だが、前後2ピッチは雪稜とラッセルなので、雪がしっかりしていれば、ロープは無きゃ無くてもいい。橋口さんなら出してくれないと思う。間の1ピッチは、草付き混じりの岩を直上するが、けっこうスリリング。僕はセカンドだったけど、面白かった。全装背負って登るのは辛いンですが。

全体的に雪が少なくなってて、登山者も少なかった。八ツのシーズンも終わりなのかな。ルートは延々と続くラッセルと核心の1ピッチだけという印象だが、秋田君と二人で行って帰ってこれたのでそれが大きな収穫。それにしても疲れた。お疲れさんでした。
秋田

3/8
急行アルプスで小淵沢に。小淵沢は恐ろしく寒い。ホテルオーシャンビュー小淵沢は改装されていた。とても暖かい。

3/9
寒いが仕方ない、清里へ。タクシーで美し森へ。眠い。

我々の他は誰もいない。山はこうでなくちゃ。清々する。でも睡眠不足で足が重い。しばらくボケーっとゆるい傾斜を登る。やがてラッセルが始まる。つらい。人がいないのはいいけれど、トレースだけはほしいなあ。

風が強い。扇山の先の、緩傾斜で風の避けられる斜面にテント設営。最高のテントサイト。人はいないし景色は抜群。八ヶ岳の東面ってカッコイイ。天狗尾根なんて最高。でも明日登る赤岳東稜はわかりづらいなあ。

雪訓
時間も有り余っているため雪訓をする。
(1) 弱層テスト
(2) ゾンデの練習
(3) ビーコン操作…デジタルは簡単でいい。
(4) スノーバーによる支点の取り方、研究…確保支点はとても重要だといまさらながら確認。
(5) スタンディングアックスビレイ
雪訓はやはり重要だ。

今日は時間に余裕がありすぎる。酒が2人でビール1本というのがつらい。2人でボケーっとしてみる。だんだん強くなる風に不安になってみる。すぐに寝る。

3/10
歩き出すとすぐにズボズボ雪にはまる。アイゼンワカン。割と調子がいいぞ。でも俺のは、バンドが外れてしまい、具合が悪い。樹木もまばらになり、景色が良くなる。今日も快晴。いつも思うのだが、冬の青空は目に染みる。360度ばっりりの展望だが、この際富士山も金峰も南アも浅間山もどうでも良い。八ヶ岳東面が素晴らしすぎる。口を半開きにして見とれる。でも、暑い。暑い。暑い。汗だく。昨晩まですさまじい強風だったが、すっかり風がやんでしまった。まあラッキーなのだろう。

少し登りすぎてしまったらしい。一つ沢をトラバースし、小さな尾根を下り、東稜までまた一つ沢をトラバースする。念のため、一人ずつ距離をおいて行く。恐ろしい。

東稜でもすさまじいラッセル。あーやだやだ。

取りつきで一本取る。ルートをよく観察し、スタート。最初は岩壁の右をまく。傾斜はきついが滑落の危険性は少ないのでロープは出さなかった。ここもラッセル。あーやだやだ。また尾根に這いずりあがった後も、ラッセルラッセル。うんざり。

さて、第2岩壁基部に。1P目は吉田リード。秋田ビレイ。昨日教わったスノーバーがビレイで活躍。吉田さんは岩壁を左にラッセルしながらトラバース。

2P、秋田リード。嫌らしい草付。ランニングが取りづらいので、少しでもスリングがひっかりそうな所には、スリップノットで全部中間支点に。恐ろしい。そして足を2回も滑らせて落ちそうになった。なんとか持ちこたえる。こわーい。あぶなーい。尾根に戻る。気づいたらスリングを全部つかっていた。吉田さんをビレイ。ここでもスノーバー大活躍。

3P、吉田リード。ラッセル。俺はリードせずに済み、ラッキー。吉田さんはスノーバーで支点を作ろうとするが、雪がやわらか過ぎて役に立たない。仕方なくいくらかクライムダウンして、立木で支点を取る。

4P、秋田リード。もう樂勝。でもピッチを切ろうとしても支点を取りづらい。小さなピナクルを蹴って強度を確かめるが、そのピナクルは落石となった。危険だ。この後もラッセル。下を見れば自分達の作ったトレース(吉田さんのがほとんど)がはっきり分かるが、満足感はない。俺は、後輩に「道は自分で作るもの」と偉そうに言ってやるつもりだったが、そんな考えは捨てることにする。トレースは泥棒するものだ。

竜頭峰に着く。赤岳頂上までは目と鼻の先だが、面倒なのでカット。俺はとても疲れていた。なんでこんなに疲れているんだろう。後はもう慣れ親しんだルート。そうか、この冬はよく八ヶ岳に来たのだなあ。もう春かもしれない。俺は春は嫌い。夏はもっと嫌い。

つづく