山のセルフレスキュー講座 I 「山の救急法」
(秋田のフリーな日々 II)
Date: 2002.6.8-9
Members: 渡部、秋田(9日のみ)、勝山
Area: 東京
Type: 個人/講習会
山のセルフレスキュー講座 I 「山の救急法」
主催 東京都山岳連盟 遭難対策委員会
豊島区民センター(8日)・東京体育館(9日)
1.救急法概論
バイタルサイン(生の兆候)
- 意識の有無
- 呼吸の有無
- 脈拍の有無
- 体温
他に瞳孔検査、血圧など
*異常を知る為には正常な状態を知っておく必要がある。
2.救急法各論(病気)
- 低体温症:体温が低下(コア部分が35度以下→寒冷障害)すると起こるので夏/冬は問わない。
[対策]
- 熱を放出する部分を少なくする。(頭、首など)
- 水に濡れた状態で行動を続けない。
- エネルギーをこまめにとる。
- 風を防ぐ。(体温を奪われないようにする)
- 凍傷:体の抹消の組織が仮死から壊死に進む状態。
[対策]
- 保温力の高いものを身につける。
- 露出部を覆うような衣類の着用。(鼻・頬・顎)
- 肌に触れる部分の衣類は高性能なものを身につける。
- 体を締め付けない。(血流を良くする。特に靴など)
[対応]
- 水泡は潰さない。(感染防止、皮膚の再生能力が遅い)
潰す場合は針等で穴をあけ水だけだす。
- 温浴(40度くらいで下がらないように維持して40〜50分)
全体的な保温が可能、保温の維持、凍傷部分を使わず移動できる、の 3点が可能でない場合が再凍結する恐れがあるので行なわない。
- 融解後は軟膏は塗らない(感染防止)滅菌ガーゼなどで保護するし、 暖かい飲み物、栄養のある食べ物を与える。
- 熱中症:体温の調節機能がおかしくなるなり上昇する(コア温度40度以上)
[対策]
- 急に暑くなった時は行動を軽減し、体が暑さに慣れるのを待つ。
- こまめに水分を補給する。
- 吸湿性や通気性の良い衣類を身につけ、休憩時など風が強い場合が 雨具など身につける。
[対応]
- 風通しの良い場所に移動する。
- 水分をとらせる。
- 足を高くし、手足を抹消から中心に向けてマッサージする。
- 咬傷
ハチ:テリトリーに侵入しない。侵入した場合まとわりつくハチを手で追い払わない。
[対応]
- 水で患部を洗い毒を薄める、ポイズンリムーバーで毒を吸い出す。
- 患部の針はピンセットで抜く。
- 軟膏を塗り冷シップをして30分くらいその場で安静にさせ、30分後ショック 症状が出たら医師の診断を受ける。
ダニ:頭で血を吸う為媒体につっこむ。
[対応]
- 無理に引き剥がそうとすると頭だけ残り悪化する可能性があるので皮膚科 に行き切開して除去してもらう。
ヘビ(マムシ):人間がくると逃げる習性はある。
[対応]
- ポイズンリムーバーで毒を吸い出す、患部を開いて血を出す。(口で吸い出さない)
- 傷より心臓に近いところを縛る。(30分毎にとって血流)
- 水分を多めにとって排出する。
*日本熱帯医学協会よりマムシ解毒キットが販売されている。
- 電撃(落雷)
[対応]
- 突起物をつくらない(低い姿勢をとる)。
- 4m以上の立木から2m離れ、45度の角度で座る。(4m以下では効果無し)
- あずま屋、テントから離れる(落雷しやすい)
- 高山病:2500m以上(個人差有り)高度障害を起こす。
[対策]
- 高度障害を起こす高さに手前で30分体を馴らす。(赤血球の数を増やす)
- 水分を多めにとる。
- ゆっくり登る。
- 腹式呼吸で大きく息をする。
- 登る前日に充分な睡眠・休養をとる。
3.救急法各論(ケガ)
- 脊椎損傷
[症状]
[処置]
- 頸椎骨折は頸部を頸カラー、固めの布で固定
- 胸部、腰椎の骨折は出来るだけ動かさず背板の上に上向きに寝かせて固定。
- 固い板の上にのせて搬送する。
- 骨盤骨折
[症状]
[処置]
- 傷病者の最も楽な体位にする。
- 運搬は振動が骨盤に伝わらないようにゆっくり搬送する。
- 捻挫:骨が間接から外れて戻った状態。まわりの靭帯を傷付ける。
すぐには腫れないが、腫れてから処置すると治りが遅くなる。
[処置]
- 患部を冷やし、安静にする。
- 歩行する場合はテーピングなどで固定する。
- 骨折:皮下骨折と開放性骨折がある(感染に注意)
[判断]
- 受傷時の状況を聞く。
- 骨折音を聞いたか。
- 痛みのある部分を確かめる。
- 患部を自分で動かせるか確かめる。(調べる為に無理をさせない)
- 健側と比較してみる。
*捻挫・脱臼・骨折の処置はRICSの処置が基本となる。
R : REST(安静) I : ICE(冷却) C : COMPRESSION(圧迫) E : ELEVATION(高揚)
4.CPR(心肺蘇生法)〜実習
- 傷病者を見つけてもすぐに踏み込まず周囲の状況を確かめる。(二次遭難の恐れ)
- 傷病者と救助者の安全の為、傷病者に触れる時はラテックスの手袋などをする。感染防止)
- 気道確保
- 人工呼吸:気道確保→鼻をつまむ→2秒かけて2回傷病者口を覆って空気を吹き込む →呼吸の確認(10秒以内)→呼吸はないが脈がある→4〜5秒に1回吹き込む
*感染防止の為レサコなど人工器具を使うと良い。
- 心マッサージ:脈拍がない場合に行なう。(1分間に100回のリズム)
5.出血のコントロール〜実習
体内にある血液量は体重の約8%で、全血液量の1/3が失われると重傷。
- 直接圧迫法:出血部を滅菌ガーゼなどで圧迫。心臓より高い位置に挙上しておく。
湧き出すように出ている場合はその上から弾性包帯を巻く。
- 間接圧迫法:体の止血点を手や指で圧迫する。
- 止血帯:直接・間接で止血できない場合のみ行なう。(幅5〜7mの布)
装着した時間を明記しておく。
*ショック:事故の為血液の循環が悪くなり、体全体の機能が極度に低下した状態。
すべての傷病者は起こりうる可能性がある。
[対応]
- 応急手当
- 適切な体位(昏睡体位等)・保温
- 心身の安静(励ましや労りの声をかける)
6.三角巾の使い方〜実習
- たたみ三角巾の作り方
- 結び方(本結び)
- 結び目のとき方
- 三角巾にしまい方
- 三角巾の使用法(額/頭/腕の吊り方/手先等)
*ストッキングやコンビニ袋でも代用できる。
7.救助要請
- 無線機:非常通信帯433.00MHZと145.00NHZ(「非常」3回言ってからコールサイン)
- 携帯電話
- 各山岳救助隊の電話を控えておく。
- 携帯電話だと知らせる。
- 現場を離れない。(立ち止まって話す)
- 遭難信号:ヘッドランプやカメラのフラッシュを下界にむけて行なう。
1分間に6回に点滅、1分間の沈黙を繰り返す。
応答信号:1分間に3回に点滅、1分間の沈黙(わかりましたという意味)
*救助要請メモ(緊急連絡用紙)を携帯し、記入して言う事を整理しておく。
スケールも有効。(消防はJCSの3-3-9度方式/世界で通じるのはGCS)
- ヘリコプター:警察を通して要請
[ヘリポートの作成]
- Ф20mで雪の場合は踏み固めておく。
- ビニール・砂など飛散物がないようにする。
[ヘリが来たら]
- 目立つ色のものを振る。(レスキューサイン)
- 大型ザック等はデポし(後日回収)必要なもののみ身につけていく。
- ヘリの前から接近し、自分でドアを開ける。
- 乗ったらヘッドフォンを着け、パイロットの指示に従う。
[ヘリに発見されるポイント]
- 視界が開けた尾根上に出る。
- 樹林帯ならひらけたところに出る(樹林帯ではヘリは近づいてこない)
- 焚火(生木)をし煙を出す。
- 長い布を振る。
8.搬送法〜実習
物を使わない搬送
- 1人 :ドラック法
- 2人 :つり上げ法
- 3人 :ヒューマンチェーン法
物を使う搬送(ザック搬送法・雨具・三角巾・さらし)
9.シュミレーション〜実習
出席者を5パーティにわけリーダーを決定し、スタッフが傷病者となる。
[シュミレーション後の講評]
- リーダーは一歩ひいて全体を見て指示を出す。
- 傷病者を見つけた時から記録をとる。
- 傷病者または同行者に事故の状況を細かく聞く。
- 出血の状態ばかりに気をとられず、他にケガはないかを見る。
10.ファーストエイドキッドの説明
- ガーゼ(保護帯)
- プロテクター(手袋、レサコ等)
- 三角巾
- 常備薬(解熱剤・鎮痛剤等)
- バンドエイド
*状況により持っていくと良いもの
テーピングテープ、ホワイトテープ、ホッカイロ、冷えるんです、携帯ギブス、 バンテリン、ポインズンリムーバー等
感想
- 渡部
- ともかく内容がてんこもりだが、山の救急法に焦点を絞り事例を交えて説明してくれるので、とても理解しやすい。特に実習はスタッフの方の数が充実しているのでほぼマンツーマンで教えてもらえる状態が、物覚えの悪い私のはありがたかった。最後にシュミレーションをしたが、この内容を理解しても全然出来ずに繰り返し行なう必要性をとても感じた。
- 秋田
- 僕は土曜日に用事があったため、日曜日のみ受講。そのため、あまりよく分からなかった。今後渡部さんに教わろう。そして練習しようと思う。一緒に山に行く人には是非受講してほしい内容だった。
終わった後酒を呑んだ。
渡部さんはぶっとんだ。遠くまで。
安藤さんはやはりとーちゃん。
僕は人の話に相槌を打ちながら寝た。
ところで、講師の高津さんはイメージ通りの方で、僕はうれしくなった。とても素敵な人だ。
帰り、財布に3円しかなくて電車に乗ることができず、歩いて帰った。今思えばスイカで乗れたのに。
途中、原宿があった。オープンカフェでワールドカップの日本戦を見た。ただ酒。
途中、渋谷があった。日本が得点した。わけもわからず騒いでみた。ただ酒。
途中、恵比寿があった。日本が勝ったらしい。一しきり騒いだ後、またただ酒。なんかついているなあ。俺の人生上向きだなあ。
つづく
つづき
翌々日、B-PUMPに行く。ボルダラーの本郷さんと中澤さんと一緒に登る。二人ともとてもとてもアルパインクライマーには見えない。僕もそうなりたい。タイタニックの、吉田さんがさっくり登ったという課題に挑戦するがなかなかできない。なんだよ、吉田さん上手なんだなあ。僕はガバばかりの被ったところでの練習はたくさんやったが、こんなスラブはド下手。超お買い得の4級ができた。今まで7級の課題しかやってなかったのに。二人が帰った後も僕はへとへとになるまで登った。指が痛い。
まだまだつづく
そのつづき
帰ってメールを見ると勝山さんが入会されるとのこと。かわいそうに。じゃなくて良かった良かった。今年の夏は衝立岩にも屏風岩にも行きたいなあ。
どんどんつづく
つづき!?
その翌日、僕は集会と勘違いしてジャンダルムに行く。あーあ。
Happy End
エピローグ
まーた感想書いてるうちに酔っ払っちゃったー。一応、講習会の感想だからな。サッカーもB-PUMPもジャンダルムも関係ないからな。講習会だからな。ところで、僕は20か21歳のころ、筒井康隆の本にはまっていた。「朝のガスパール」「パプリカ」あたりは最高だった。他にも好きな本があった気がするが、題名は忘れた。うれしい知らせ。HANOI ROCKS再結成!!