大洞川流域 荒沢谷桂谷遡行〜荒沢谷本流下降
Date: 2003.6.21-22
Members: L.岡田、芹澤
Area: 奥秩父
Type: 会山行/沢
天候:晴れ(21日),曇り(22日)
(記録 芹澤)
山行前の6月集会後のワークショップで前夜発から朝発に予定変更し、JR武蔵野線新座駅に7:30集合という話に決定する。山行の2日前に突然、仕事に
より田中さんが山行辞退という事態を受けて、本山行パーティは2名となった。共同装備については問題なく2人で持ち寄ることに相成り、7:30出発という
ことも30分早くなり7:00集合に決まる。個人的には、新座駅は最寄駅から2駅であるため、普段の山行よりも起床が気持ち遅い気がした。というよりも、
ゆっくりできるかなという感じでした。
今回の沢登りは会では三回目となり、先週の九州山行に引き続きの2週連続の山行となる。実際のところ、九州山行の沢は滝と言う滝に関しては全て巻道を通
過することになったので、二回目と数えたほうが良いのかもしれないな・・・なんて一人思いに耽りながらの沢であった。
先週の失敗を考慮して荷造りをしたところ、どうしてもシュラフが大きすぎて入らなかったので、またここ最近気温が暖かかった感じもしていたためにシュラ
フカバーだけ持って行けばなんとか寝れるなと思い(この考えがあとで非常に後悔することになる)、カバーのみ持参することにした。天気予報では崩れると言
う表現をしていなかったが、基本的に沢ではあらゆるものが水浸しになるので、九州山行時よりも防水性を強化したつもりだった。しかし、地図はびしょ濡れに
なってしまった。
7:00過ぎに新座駅を出発して、途中今晩用のビールを調達し荒沢橋へ下道で向かう。そういえば、高速道を走らずに現地へ向かうことってあんまり会の山
行では珍しいことであったと思われる。荒沢橋へは10:30頃に到着した。
10:45荒沢橋から入渓する。水量は多かった。11:15頃桂谷通過する。出合から直ぐに6mの滝を登る。自分にとって今回の沢は先述のとおり3回目
を数えるが、山の会でまともに滝を登ったのは、今回が初めて(!)という気持ちがした。非常に気持ちの良いものであった。本日はほんと天気がよく晴れてい
たため、岩パーティ及び縦走パーティには申し訳ないくらいに沢遡行が気持ちよく、冷たい水しぶきがなんとも心地よい。続けて4mの滝を越えたところで1本
休憩を取る(11:25〜11:33)。しばらく歩いていくと倒木とかが多々あり、歩きづらくなる。淡々と登っていくと、5mの滝が出てきた。ここはまた
水しぶきを浴びながら登る。この5m滝の上に4mの滝があり、ここはガイドブックにあるように巻いた。暫くして15mの斜爆に出会う。しかしな
がら登ることは無理で、ここも巻くことになる。
またガラの中をひたすら進む。途中で左側に20mほどの高い壁になった。ここで、目の前の岩場を登ることが自分はできず、岡田さんにシュリンゲを出して
もらいつつも、それでも這い上がれずに結局危ないこととは思いつつも、20mほどの高い壁を登ることになる。岩は登れなかったが、その壁はまだなんとかク
リアできた。恐らく岡田さんの目には非常に危なっかしく映ったことであろうか。
ガイドブックにあるように、本ルートでのハイライトである30mの6段滝が出てくる。本当に6段あったのかどうかは疑問であったが、岡田さんはさくさく
と登っていった。勇姿を見せていただいた感があった。自分は登れず巻いてしまった。この滝を登りきったところ(二俣)で休憩を取る(13:10〜13:
30)。丁度昼時で昼飯タイムとなった。この先あとは、ビバーク適地まで延々と登るだけ(?)、というか手ごろな滝を越えて行けばよかった。
でも途中伏流となり、倒木も多々あり歩きづらかったのは確かであった。1本目の湧き水を過ぎたあたりから、ビバーク適地を探しながら進んだのであるが、
2本目の湧き水を通り越してもそれらしいところは見つからず、結局その湧き水を越えた大岩の上に幕営することにした。下から数えて、2つめの大岩の上であ
る(14:49)。まず乾杯といきたかったが、ビールが冷えてないので、湧き水まで戻ってビール・酒類を冷やし、また今回はデザートも持ってきていたので
それも冷やした。残り物ではあったが、ビールのおつまみとなるであろうと思い、あんずのしそ漬とあとサクランボだ。
今回自分は食担だったので食事を作る準備をし、その間に岡田さんは薪を集めに行って貰った。
沢登りでシチューというメニューは正直合わないかなと思ってはいたものの、胃の中に入ってしまえば同じだと思い、実際のところ決して美味いとは言えなかっ
たものの、食べられたのでよしとしようか。ただ、今回の山行では当初3名という計画で1名不参加となった関係で、食料は減らして持ってきたものの、目分量
で適当に(言い換えれば、いい加減な分量で)持ってきてしまったために、かなり量は多かったと思う。普段だったら、食べ切れなかったと思う。
食事後、焚き火の前で会の話とかいろいろな話をさせてもらった。普段あんまり話をしなかった会の人との交流も楽しいものだ。特に集会後の呑み会や山行以
外の呑み会、九十九祭りや新年会・忘年会にあまり参加されない人とは、サシで話をあまりする機会がないに等しい。こういうものも大切だなと感じた。
焚き火を前にして話し込んでいたら、いつの間にか頃合い的によい時間になっていた。記録紙が濡れてしまったというハプニングがあったため、時間的記録が
定かではないが、22:00頃には消灯したと思う。
思ったよりも寒くてなかなか眠れなかったような気がした。雨具を着込んでいたのだが、防寒対策は怠ってはいけないものだと痛感した。いつものような爆睡
モードにはなれなかったと後から考えると思う。まるで芋虫になったかのような格好で寝ていた。
翌朝、朝食を昨晩焚き火をした近辺で済ませ、7:15に幕営地を後にし出発する。本日は昨日に比べて時間的に長いので気を引き締めていきたいと心の中で
思っていたはずだった。
昨日の徒渉で、あるいは滝登りでメモ帳が水浸しになってしまった関係上、あんまり記録らしい記録は取れないでいた(すみません!)。
伏流地を黙々と登る。ガレ場の急登では、落石メーカーの異名(汚名?)通りに2回ほど思いっきりどでかいのを落石を起こしてしまった。先週の今回なの
で、こればっかりは直るわけがないというか今後の山行で気を付けていきたいものだ。実際問題、この異名を拭い去ることができるのは何時の日になるのだろう
か?これこそ、神のみぞ知りえることなのかもしれない・・・。
縦走路の手前で1本休憩を取る(8:23〜5分ほど)。縦走路に出ると淡々と進んだ。特に岡田さんはさっさと行ってしまった。進むというよりは走り抜け
ていくっていう感じであったか?
8:38に大ダワを通過し、8:40位に寂びれてしまった雲取ヒュッテを通過する。それから、暫くして8:58に雲取山荘に到着する。ここでまた1本休
憩を取る。1998年に改装してから初めて来たのだが便所も水洗便所で下から汲み上げている水も、蛇口が10列ほど並んでいるし・・・でかなり金かけてい
るんだなと実感させられた。10年若くなる雲取の水と書かれた水をがぶ飲みしたあとで気づいたのだが、年齢が若くなるのではなく、『気が』と下の方に書か
れていた。確かに、10年年齢が若くなったら、日本全国だけでなく世界中から人が集まってくるに違いない。
ここで、疲労回復に絶大な威力を発揮する(?)、アミノバイタルを呑む。子供の風邪薬を思わせるようなあの味には慣れないものの、元気100倍である。
でも、極度に緊張するとすぐに薬が切れてしまうことに気づいたのは、暫く経ってからだ。しかもこの山行中であった。
9:15に雲取山荘を出発する。雲取山荘を出てから、沢への踏み跡を探すのは難しかった。恐らくこの辺でよいだろうと見当をつけて、藪の中を下りてい
く。なんとなしに踏み跡らしきものがうっすらと見えるような見えないような気がする。淡々と下りていくのは岡田さん。流石であった。かく言う自分は情けな
いことにへたばっていた。膝が既に笑いつつあった。沢の終点に取り付いたのが10:15位で、この頃には落石メーカーをブイブイ言わせながら(非常に迷惑
極まりない!)下っていた。果たしてこの異名(汚名?)は何時になったら拭い去ることができるのだろうか、なんて途方もないことを考えさせられながら、下
る。こんなしょうもないことを考えているから足元がしっくり来ないのではないかな?暫くして1本休憩を貰う。10:30ごろだったと思う。
伏流からだんだんと沢が見え始める。沢下降は初めての経験で、登るよりも怖い。ただ、水が豊富な分、落っこちても痛くはなく、笑って済む処に愛嬌が合っ
て良いと思う。ただ、見ている方は怖いのかもしれないな。滝を後ろ向きで滑り落ちると身体を擦って痛いけれども、岩伝いに沿って、後ろから落ちる分には、
慣れてくると楽しいものだ。あと、落差のあるナメ滝なんかは滑り台で滑るような感覚で、まるで童心にかえったかのように楽しんでしまった。
北雲沢出合の二股を11:04に通過する。ここからオオカミ谷までは沢下降を楽しむ。オオカミ谷の出合を通過したのは、12:18頃だった。ここで巻く
かそのまま進むかを迷ったがいけるところまで行って、行けなければ退き帰そうということで、沢下降を決行する。途中懸垂下降してその後ドボンしなければい
けない箇所が出てきて、出合まで引き返すこととする。ドボン時に水深の深い・浅いが判らなかったので止めようということになる。再びオオカミ谷の出合まで
戻り(12:45)巻き道を行くことになる。これがまた厄介で、このくだりはかなりビビリの連続であった。小便ちびりそうな位であった。井戸淵に下るまで
30分はゆうに掛かった。先ほど呑んだアミノバイタル分は切れてしまった。極度に緊張したためだろうか?っていうか、沢の終点に下り付く時の緊張感とで、
2本分のアミノバイタルを使い切ってしまった。
13:15頃に井戸淵に出てきてからは、巻き道を通って下山しようということで、また淡々と巻き道を進む。相変わらず、岡田さんはさくさくと進んでいっ
てしまった。この時にはかなりヘロヘロ状態だった。アシ沢の出合に14:30頃通過する。ここから、荒沢橋まで最後の沢を堪能する。
ほとんど童心にかえっていた。巻き道での疲れが一気に吹っ飛んだような感さえあった。水に戯れた。というか水と同化していた(気分的には)。
桂谷の出合を通過し、本当に最後の最後で、5mの斜滝を含む3本の滝の下降が困難と判断して巻き道を選んだのだが、滑落して右手首付近を打撲してしまっ
た。フリークライミングをもっとやっておればそんな失敗をしなかったであろうに、情けないやら悔しいやらで・・・。なんてことはないのですが、腐った枝を
思いっきり?んで、それがぽっきりいった時の状態は誰でも判る筈であったのだが・・・。疲れているときは平常心は働かないということを身をもって体験し
た。
暫くは右手が痺れていたので、沢に浸けて冷やした。せめてもの救いは沢だったことだろうか?
そこから暫くして、荒沢橋に着いた。丁度10分くらいであっただろうか。15:30下山。お疲れ様でした。打撲部は腫れていたものの、その時はなんとか
なるだろうと高をくくっていた。
下山後、温泉に浸かったのち秩父でラーメンを食して帰路に着く。
新座まで送って貰い、別れた後で右手に力が入らないことが発覚した。ザックを持ち上げることが困難になっていた・・・。(以降は事故報告で詳細を述べる
こととする)
感想
芹澤
最後の最後でドジを踏んでしまったものの、全体的にはかなり満足の行く山行だっ
た。終始岡田さんのバックアップには助けられました。ありがとうございました。
沢の楽しみを思いっきり教わった。次回は率先してやりたいものだ。
ただ、反省点も多く残りそれを今後の沢登りの課題にしていきたいと思う。
オオカミ谷の巻き道下降では、岩肌がボロっと崩れたりして非常に怖い思いをした。岩でかなり、手を切った。次回は必ず手袋をしていきたいものだ。
岡田
核心と感じたのは、桂谷15mの斜瀑の高巻きと、荒沢谷井戸淵の高巻だった。斜瀑の
ほうは、安定した足場・ホールドがなく、あと一手に苦労したし、井戸淵も登り口にこそ赤布があったが、沢に降りる所は泥壁のルンゼとなり、非常に身を削る
思いをした。リーダーたる者は、いかに的確な場面でロープを出すか=安全を確保するか、を考えなくてはいけないと思った。井戸淵は、残置のハーケンもあっ
たわけだし、滝か、泥壁か、どちらでも懸垂下降をとるべきだったかもしれない。時間的には余裕過ぎる山行になると考えていたが、2日間いっぱいに使ってし
まった。初級ではあるけれど、中身の濃い山行となった。翌月曜日は体中がぐったりして、休養室で昼寝をしてしまいました。(笑)