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谷川岳マチガ沢東南稜
谷川岳烏帽子沢奥壁南稜

Date: 2003.10.18-19
Members:   マチガ沢    L.吉田(法)、遠藤
                南稜        L.橋口、遠藤、L.吉田(法)、渡部
Area: 谷川
Type: 会山行/バリ

17日(金)

21:00 集合の予定だが、吉田(法)が仕事でハマり、遠藤君と合流出来たのは 23:00。申し訳ない。車を借りて千川に寄ってザックを収容し、谷川へ。途中 SA で仮眠。


18日(土)

4:00 再出発。紅葉シーズンでマイカー規制のため、登山指導センタより先には車が入れられない。立体駐車場に車を入れて、6:00 出発。既に明るい。晴れ。

マチガ沢出合から巌剛新道に入り、第一見晴しから沢に降りる。二人とも沢靴ではないが、濡れる箇所はほとんど無いので問題ない。却って沢靴だと砂を拾って 滑るかも。基本的に沢沿いに詰めていく。ロープは2箇所出した。濡れたスラブは嫌だ。

インゼルが近くなると東南稜も見えてくるが、ガスって視界が効かないと、けっこう不安だろう。取付で一本取り登攀開始。全3ピッチで最初が核心。濡れたチ ムニーに吸い込まれて行く。快適とは言えない。終了点を通り過ぎてしまい、
クライムダウン。2ピッチ目、右のクラックから登る。テラスでピッチを切る。3ピッチ目、リッジに出て快適爽快にガシガシ登る。国境稜線のハイカーに丸見 え。「がんばれー」とオバチャンの声援が飛ぶ。ほぼロープいっぱいまで延ばして終了。踏み跡を左へ辿ると、双耳峰の間に出た。

下山時に有人化された肩の小屋に寄った。旧小屋は壁で半分に区切られ、カウンター付きの洒落た作りになっていた。さらに休憩室が増築され、こちらが冬季解 放されるとのこと。二階建てで、詰めれば 50人は楽に収容できそう。優
しそうなオジサンがいたが、この人が馬場さんかなぁと思いつつ下山。拷問のように長い西黒尾根を、休憩なしにカッ飛ばして下降。

遠藤君を遭難者慰霊碑に案内。谷川ラーメンは量が普通になり、小鉢(サラダや冷ヤッコ)も無くなり、特筆すべきことがなくなった。このみ屋か諏訪峡に戻る のか。湯桧曽駅で遠藤君の本ちゃんデビューを祝い乾杯。一杯の酒で疲れ
がドーッと出てきた。

駐車場 6:00 -- マチガ沢出合 6:30 -- 第一見晴 7:20 -- 南西稜取付 10:30 -- 国境稜線 13:00 -- 林道 15:30


19日(日)

橋口さん、渡部さんと合流。起床した時点では小雨。うーむ。駐車場に車を突っ込み、一ノ倉沢へ。いつ見てもオドロオドロしい谷に入っていく。雨は上がっ た。

この時期一ノ倉に入ったことが無いメンバだったので、ヒョングリの滝の高巻きルートが分からず、藪漕ぎして1時間のロス。懸垂後テールリッジに取り付く前 にクライミングシューズに履き替えた。FIXが夏前より多く張られている。テールリッジは乾いているが、烏帽子沢奥壁はもちろん濡れていたので、両パー ティとも南稜に変更。

南稜テラスから吉田(法)-渡部が先行。1P目いきなりチムニーが濡れていて、岩も浮いていて悪い。寒い。馬ノ背リッジもあまり楽しくない。最終ピッチは 垂直 20m のフェース。ピトンがたくさん打たれているが、右隣のハングから滴る、
というか流れている水が風で舞って最終ピッチの壁を濡らしており、かなり悪い。途中でエイリアン黄が決まるが、濡れたホールドで緊張する。

終了点で橋口さんが白毛門Pと連絡。既に下山とのこと。こっちはまだまだこれからも長い。岩溝を登り、ボロい岩場を登り、濃い藪を漕ぎ、やっと国境稜線。 途中陽が射した。一瞬だけ。あとは寒い。ひたすら歩いて、ヘッドランプを使う寸前で林道に出た。この日は厳剛新道を下山。西黒尾根を最後まで下るより楽な ような気がする。

起床 4:00 -- 一ノ倉沢出合 7:00 -- 南稜テラス -- 南稜終了点 13:00 -- 国境稜線 15:00 -- マチガ沢出合 18:00

感想

遠藤
1日目マチガ沢、本チャンル−トは初めてだったので前日わくわくしてい た。アプロ- チは3箇所ザイルを出してもらい登った。1箇所足を滑らせてしまい落ちたが怪我はなく東南稜取り付きに着く。ガチャは多めにもってきたがテ-プスリングの 末端の出しが不十分のため使えじまいまたヌンチャクも曲線のル-トでは不用となりザックに眠らす。使えそうなどを適当に身につけ登攀。もちろん吉田さんの リ-ド一辺倒。1 ピッチ目は凹角のところが濡れていて恐かった。2ピッチ3ピッチ目からは国境稜線が見えてきて登山者からの「クライマ-頑張れ」、「きをつけろよ」などの ニュアンスの野次が飛んだ。そして、西黒尾根を経由して下山。空いた時間をスリングの結び直しにあて湯檜曽駅に8時に就寝する。

2日目南稜、朝起きて外に出ると地面が濡れていてまだ暗いうちから歩き始める。僕のヘッドライトは点いたり消えたりとお手上げ状態。出合からは1時間くら いのロスがあったものの本谷に向けての懸垂のあとフラットソ-ルに履き替えテ-ルリッジを登る。岩は乾いていてフィックスも張ってあり脆くもなく割合快適 そして、中央カンテにつく。夜の雨の影響と自分の力量を考慮して南稜に変更。南稜テラスで一休みして後続の大きな集団より早く取り付くためザイルを出し準 備し行動食を食べながらついに谷川に来たんだと実感しました。南稜テラスから滝沢スラブに懸垂する人を見て吉田さんが「なんだこいつ」のような目つきで見 てたのが印象的。橋口さんが思いつきで「冬に中央稜と滝沢スラブに行こう」と言われ僕は、「きっといつか絶対」と心に決めた。そして全ピッチもちろん橋口 さんリ-ド、1ピッチ目チムニ-のところがル-トを少し間違えてしまい残置スリングをつかみ解決。2ピッチ目、後方からのつるべ登攀の圧力にプレッシャ- を受けつつ平常心で登る。3ピッチ目歩いていけるル-ト。4 ピッチ目、だんだん慣れてきた。5ピッチ目、橋口さんが吉田パ-ティ-を抜かす。50 mロ-プいっぱい。6ピッチ目、橋口さんが苦労しているのがわかる。実際、取り付いてみると濡れていて慎重になってしまう。後方の吉田さんから「早くしろ -」叫び声。手短にまとめる。そして、登攀終了。ここからは、ザイルをはずし稜線を目指す。ザイルが必要のところが何箇所かあり決して安全圏ではない。そ して稜線へ。一安心時間も押し迫ってたためすぐに下山して無事終了。

改善点、スニ-カ-よりはアプロ-チシュ-ズ。ギアラックは必須。長いス リングをたく さん用意。など

最後に吉田さん、橋口さんには本チャンの経験のない僕とパ-トナ-になってもらい感謝しています。本当にありがとうございました。


渡部
とうとう、本チャンデビュー。自分としては越沢やら三つ峠やらでしっかり 練習してから 迎えるだろうと思っていたので、何もしなかった今回はモチベーションが上がらない。しかも天下の一ノ倉沢様だなんて本当に私ごときが行っていいのか!?と 感じ。天気予報を見て日曜日は雨だろうと勝手に判断して安心していたら、夜中に大雨が降ったものの朝にはやんでもちろん出発。岩のコンディションは最悪。 雨なんて祈らなきゃよかった。

アプローチで間違えた泥付の高巻きは新品のアプローチシューズが滑って恐かったが、南陵テラスからの6Pは、オールセカンドだったので快適だった。吉田君 とはコールの打合せも何もしていなかったがなんとかなるものだ。でも終始ここをリードで抜けようと思ったら大変だろうなと思いながら登っていた。そして核 心の7P目。なぜ谷川全域晴れているのに一ノ倉だけ雲ってるんだ、しかもなんで寒いんだと文句を言いながら順番待ちしていると体が寒くて震えてきた。いよ いよ登りだすと雨で濡れた岩がものすごく冷たい。冬にシャワークライミングをやっている感覚。指がかじかんでガバを持っている手も信用できない。このコン デションではセカンドじゃなかったら抜けれなかったと思う。

南陵を抜けてからも一ノ倉岳に出るまで雨で濡れた岩場がいやらしくて気が抜けないかったが、日が当たってきたので快適ではあった。沢もそうだが、つめる部 分はワクワクする。これだからバリエーションは楽しいなと思ってしまう。

こうしてデビューはなんとか生きて帰ってこれたが、そのうちリードデビューとかしなくちゃいけないんだろうな。もう少しセカンドで経験をつませてください な。

こんな頼りないパートナーと登ってくれた吉田君には感謝感謝。確実に登っていくのですごいと思う。見習いたい。下りで2年前?の東尾根の話をしたけど、ス タートは一緒だったのはずが今ではこんなに差がついてしまった。今後頑張りたいと思う。後ろからもすごい追い上げのプレッシャーと叱咤と激励をくれた橋口 さんもありがとうございました。


橋口
一ノ倉は相変わらず陰鬱なところだ。でも南稜は人が多い。岩が濡れていて 結構嫌ら しかった。冬は2ピッチ目が核心になりそうだ。プロテクションもあまり取れなさそう。今度は積雪期に行きたい。


吉田(法)
今回マチガ沢と南稜を始めて登ったが、マチガ沢は天気も良く、東南稜その ものの登攀よ りも、沢遡行の方が楽しかった。東南稜は衆目に晒されるので、広告を背負って登る新しいビジネスモデルの可能性もある。無いか。ヒョングリの高巻き失敗は 参った。南稜は、晴れて乾けば印象も変わるかもしれない。


東南稜
取り付きは左寄りの暗い凹状


テールリッジ


陰鬱な衝立岩と一ノ倉沢


1ピッチ目


2ピッチ目


国境稜線までの長い道のり