三伏峠〜烏帽子岳
Date: 2004.1.10-11
Members: L.安藤、栗山、吉田法、中野、安永
Area: 南ア
Type: 個人/雪一般
目的:雪山と地酒の旅
在京:松浦
●記録(記/安永)
1/9(金)
22:30 五反田駅にて安藤号、栗山・安永ピックアップ
23:00 代々木駅にて同、吉田・中野ピックアップ
26:30 中央道松川IC経由〜大鹿村/塩の里着(仮眠)
1/10(土)曇/雪
7:00 起床(車は塩川小屋へ徒歩約30分手前まで入れる)
8:35 駐車地点出発
9:10 塩川小屋通過/計画書提出
(途中休憩=9:35〜45/10:30〜37/11:40〜50/12:45〜52/13:40〜50)
15:15 三伏峠
雪。視界不良。避難小屋内に幕営。
他、小屋内に1P/天場に1Pのみ。夕飯:餃子鍋。
20:00 就寝
1/11(日)晴
4:00 起床・朝食・撤収
6:00 出発
間もなく塩見へ向かったはずの先行Pに追いつきルート誤認を伝える。
先行P引き返し、その後我々だけで膝から腰程度のラッセル。
弱層テストの結果は、しまり雪化が進んでおらず"やや不安定"。
7:40〜50 烏帽子岳(見晴らし最高。当然誰もいない、誰も来ない)
8:50〜9:30 三伏峠/小屋内の清掃後下山(途中休憩=11:30〜37/12:30〜37)
13:00 塩川小屋通過
13:30 駐車地点
大鹿村/塩の里を見学後、高森町/御大の湯に入って、上飯田/Aコープで
買い出し。銘酒/喜久水を堪能すべく宿泊所へ急ぐ。
感想
安永
雪山5回目にしてようやくラッセル体験ができたり、本の中でしか見たことがなかった
弱層テストを生で見ることができ(?)るなど、山の経験値をまた少し上げることが出来て、有意義な山行でした。
また何もわからないままに買い足してきた、装備を改善する必要性を実感するなど、相変わらず技術は初心者レベルながら、ちょっとは山に馴染んできたのか
なぁと思う今日この頃です。
しかし辛かったことが一つだけありました。それは、調子の悪い仲間を助けたり、励ましたりすることが出来るほど、自分のレベルが高くないことを痛感した
ことです。助けたくても自分のことで精一杯で、どうしてあげたらいいかわからなかったし、励ましたくても私如きの初心者がどう声をかけたらいいかわからな
くて、本当に歯がゆかったです。
例え自分が無事に行程を終えても、同行の仲間が肉体的にも精神的にも参っていて、皆と同じ思いや体験を共有できていなかったら、それはどんな理由でも同
行の自分にも非があると感じました。三銃士ではないですが、山は物質的だけでなく精神的にも「一人はみんなの為に、みんなは一人の為に」であるべきだと、
(いつもは自分勝手な自分を棚に上げて)つくづく思いました。そして自分は早く「ひとりのためのみんなの一人」になれる力をつけたいと思うのでした。
まだ何もわからない新人ですが、こういう思いを甘い!感傷的!と思う山屋さんにはならないようにしたいです。
中野
仕事も落ち着かず、年末はやたら慌しくって気がついたら3ヶ月のブランク。久々の山
でしかも雪山は2年前以来。一方パーティーメンバーは合宿にバリバリ参加している人で勢ぞろい。体調も整わない自分は不安要素がいっぱいあった。でもやっ
ぱり行きたい思いが強かった。やはり行ってみて基本のキというか、雪山でのテント生活、行動の要領、歩き方、パッキング等いろいろ問われたと思う。足手ま
といにならないよう、尚且つ周りを見る余裕も持てるよう、また経験を積まなければ。
吉田さんのパッキング術にほれぼれしたものだ。弟子になろっかな。安永さんも栗山さんも、たくさん経験積んでしっかりしていてさすがと思った。
烏帽子の頂上で見た景色。本当に感動した。やっぱりいいな。みんなに迷惑かけちゃって情けなくてつらくてへこんだ登りだったので、今度はもっと自立した
登山のもとこの景色をみるのだ!と誓う。七転び八起きだな。(九十九転び百起かも)
下山後、安藤さんの知り合いの飯田市のNさんのお宅に宿泊。鍋と美酒を味わう。宴会。とてもたのしいひと時だった。充実した2泊3日だった。最初の不安
はどこへやら、反省もたくさんあるけれど行ってよかった。リーダーの安藤さんをはじめ、みなさん本当に感謝感謝。またこんな山行企画しましょ。
吉田(法)
昨年12月、冬合宿明けにノンビリと雪山を歩かないかと安藤さんに誘われ、「恐らく
赤蜘蛛終わって放心状態だろうからリハビリしよう」と、「そいつぁいいですね」と二つ返事でOKした。三伏峠の冬期小屋は八畳と六畳の二間あり、小綺麗で
快適。烏帽子岳は森林限界から少し登っただけだが見晴らしが良く、トレースの無い尾根をラッセルしたこともあって達成感を感じてしまい、その先の小河内岳
まで行く気力が萎えてしまった。
登りで、塩見バットレスへ行くというパーティに会った。塩見バットレスという名前は聞いたことがあるものの記録は見たことが無かったので、帰宅してから
大系を開いてみた。見開き2ページだけで、その中に雪稜4ルート、岩稜3ルートが載っているが、雪稜はどれも5〜8時間かかる手応えのありそうなルート
だ。でも Google でざっと検索しても積雪期の記録は見当たらない。マニアックすぎるようだ。
下山後、安藤さんが通いこんでいる飯田のNさん宅に転がり込み、大変ずうずうしくお世話になった。とても気持ちの良いご家族で、安藤さんが足繁く通うの
も頷ける。今度安藤さんがどこかの山にNさんを案内するときには是非ともご一緒したい。穏やかな天気の中、畑や近所の公園をプラプラ散歩したり、猿岩とい
う岩場までドライブしたり、年に何度もないスローライフ。頂いたシフォンケーキのように、ほんわりとした充実感に浸りながら帰宅した。
栗山(マネージャー)
安藤さんとのふとした会話から持ち上がったこの山行。3日間お付き合い頂いた方々、
ありがとうございました。
合宿明けだしのんびりしようということで、山はさっくり、地上では"まったり"。それでも烏帽子からの展望は充分に満喫できたし、あんまり前には進まな
かったけどラッセルもしたし。メジャーな場所ではないだけに、静かな山の雰囲気を感じることもできて頭の中がスッキリした。
下山後は安藤さんの行ってる飯田のおうちにすっかりお世話になり、まるで部活の合宿のような、社会科見学のような、懐かしい時間を過ごした。はて、今回
のメインは結局、山登りだったのか、それとも日本酒だったのか?
安藤
雪山と地酒=烏帽子岳と喜久水。他にも組み合わせは有ったかも知れませんが、そんな
欲張りな要求とパーティの力量(酒量?)とを天秤に掛け、自分の持ち合わせる情報の中で無理なく、また最大限に主旨を活かすにはこれしか思いつきませんで
した。
例え裏山でもラッセルをして誰もいない頂上に立つ...。それは常に僕の理想とする雪山像の原点です。しかも今回はそれが南ア主稜線上で360度の大展
望付きという贅沢さ。朝日に赤く染められた意外と大きな富士山。目前には両翼を広げた塩見岳。その向こうの白く輝く仙丈岳は、わずか10日前に踏んだばか
り。天竜川対岸の中央アルプスも山が浅いだけに津波のような迫力。そして激しく躍動する南部の巨峰たち...。映像でも写真でもなく、今まさに我々だけが
この景色を独占している幸福感と優越感。強風に巻き上げられた無数の氷片が容赦なく顔面を打つけれど、それでもなお山頂を去りがたい気分でした。
更には今回のもうひとつの目的でもある地産地消(地元の産物を地元で消費)活動。南信州飯田の"合宿所"では、このメンバーで発泡酒2リットル、地酒1
升4合(内訳:喜久水「手造り吟醸」4合、喜久水特別純米酒「菊慈童」4合、喜久水純米吟醸「猿庫の泉」4合、春田打「しぼりたて生原酒」2合)を、直売
野菜を入れたゴマ風味鍋や名物"おたぐり"等とともに軽々と消費できました。
帰路。宿泊先の娘さん手造りのシフォンケーキ(バナナ味)をブラ下げて、ピクニック気分で偵察した宮田村の猿岩は、風光明媚な景勝地で仲々気に入りまし
た。わざわざ東京からここだけに通い詰める人は少ないでしょう。こんなローカルさは"裏山でラッセル..."に似た感覚で大好きです。だからいつかデラシ
ネが伊那谷に根をおろす日が来たら、ここでトレーニングを積んで岳友秋田君を迎え撃つのもまた夢です。
3日間あれだけ遊んで総額6700円(入浴料/土産代別)だなんて...。様々な意味で、今回もパーティの身の丈に合致した等身大の山行ができたと思い
ます。