一ノ倉沢 左方ルンゼ

Date: 2004.3.13
Members: L.橋口、吉田(法)
Area: 谷川
Type: 個人/バリ/アイス

3.12
練馬21:00出発し登山指導センターに23:10ぐらいに着く。
小雪が舞う。すぐ明日の準備をして寝る。

3.13
天気は良い。トレースがしっかり着いた雪の道を一ノ倉へ向けて出発。一ノ倉出合から沢を詰める。暗くてよく分からないが、一ノ倉尾根からのデブリが凄い。 あらかた雪は落ちてしまっているようだ。一ノ沢にはいると、一週間前の寒気による積雪が表層雪崩となったと思われるデブリで沢を覆い歩きにくい。程なく左 方ルンゼ出合いに着く。暗くて取り付きかどうか確信が持てなかったが、多分そうなので登攀の準備をする。しばらくすると、G登攀の連中が3人やってきて、 F1,2をノーザイルで抜かしていく。待ってもいられないので、吉田リードで登り出す。

1P 吉田:F1-2
出だしの簡単な氷から、雪壁。55m位
2P 橋口:F3-4
IV位の氷。35m  G登攀のトップが上っているが、横から上っていき、少し段になったところでスクリューでビレー。
3P 吉田:F4 IV位の氷。
氷の凹状部を左上していく。35m
4P 橋口:F4 IV位の氷から雪壁。
右岸のボロイ残置とアックスでビレイ。30m。この辺でG登攀を完全に抜かす。ヤレヤ レ。
5P 吉田:雪壁
6P 橋口:雪壁
7P 吉田:F5
ミックス壁で怖い。ムーブの問題はないが、ベルクラにアックスを決めなくてはならな い。その後、草付きにアックスをたたき込んでから左へ微妙なムーブをこなして滝の出口から雪壁。核心。
8P 橋口:所々氷がでた雪壁
9P 吉田:雪壁
あとはコンテで1・2ノ沢中間稜へ出る。氷は柔らかく決めやすく、傾斜もあって85度 がごく一部に出てくるだけでF5除けば特別ムズイとこはない。コンディションもかなり良かった。

あとは、結構怖く馬乗りにもなりたいような細い雪稜を東尾根を目指して上っていく。トレースがあったのでザイルは出さなかったが結構怖い。東尾根に出ると 人がかなりたくさんいて道は高速道路状態になっている。東尾根第二岩峰には順番待ちの人が10以上いるし、時間がかかりそうなので右から巻いていき、国境 稜線へ。あとは、西黒尾根経由で下山。初めは天気が良かったが、下降中で急変。登山指導センターに着く頃には吹雪になっていた。

登山指導センター(2:30)--一ノ倉出合(3:30)--左方ルンゼ取り付き (4:30/5:00)--中間稜(9:00)--東尾根(10:30)--谷川岳(12:00)--登山指導センター(13:20)

感想

吉田(法)
積雪期の一ノ倉沢デビュー戦は、緒条件がすこぶる良かった。満点の星空の下のアプロー チ、快晴青空の一の倉沢。気温が高いワリに雪崩は一度も起こらなかったし、極端に不安定な積雪も無かった。無雪期はたとえ晴れても陰惨な感じがする一ノ倉 だが、雪が付いた姿は意外にもただただ美しいだけだった。そしてその中の左方ルンゼも、氷から雪稜と多様で素晴らしいルートだった。

反省点としては、不注意によりギアを二つも落としたことが痛い。スクリューをねじ込む時にパワステを手のひらで回すように押し込んでいたら、クリップして あったビナが外れて落ちたのが一つ。ホルダーに入っていたスクリューがグローブか何かに引っ掛かって抜けて落ちた(しかもよりによって新しい奴)のが一 つ。以後注意せねば。

ルート中、ルンゼ内の氷は軟らかめだったので、ガンガン登れる。F5のチムニーだけが悪かった。氷が薄くてミックス状態。最近見たアイスの DVD の影響もあり、バイルの持ち替えなんかもやってみた。ルンゼ内で一緒だったG登攀クラブPリーダは、ほとんど中間支点を作らずホイホイ登っていた。中間稜 のリッジは一級品! あんなに尖って切れ落ちたリッジは初めてだ。

東尾根は大盛況で、第一岩峰は 10人以上の待ち行列。この前の石尊稜もそうだったが、見るからにあまりトレーニングせずに来ている中高年パーティーが多い。待ち切れず右の雪壁から巻い たが、待っていたら間違いなくその後の急な天候の悪化にハマっていただろう。あとは弾丸トレースを辿って、切り開かれた雪庇を越えてオキノ耳へ。

西黒尾根を下っていると天候悪化。見る見る山頂が見えなくなる。指導センタに着くころには雪も降ってきた。アルパインでのスピードクライミングの重要性を 痛感した。

帰路車中で聞いた平原某の「ジュピター」という歌が現在脳内席巻中。最近のラッセルテーマソングは「タクシードライバー」(デ・ニーロじゃなくて中島みゆ きだよ)だったのだが、次からコイツになりそうな予感。

橋口
 二年前状態が悪く雪崩などもあって敗退した左方ルンゼ。今回はその雪辱戦となった。 シーズンも終わりかけだったが、積雪の状態はすこぶる良く、特に困難な部分もなくて非常に快適なクライミングが楽しめた。
 谷川で快適にクライミングできるシーズンは少なすぎる。また、来年におあずけだ。いつ来ても(冬は)、本当に良いところだ。みんな是非行くべきだ。