南ア前衛・尾白渓谷〜日向山

Date: 2004.3.14
Members: L.安藤・高橋Q・宮崎・芹澤・板倉・栗山、木谷(OG)・佐藤(OB)、中村(試)
Area: 南ア
Type: 個人/ハイキング

目的:
1)現役/OB交流山行  
2)応募者山行
在京:田中
記録:(高橋Q)

 3/13(土)

 中央道双葉SAでは、偶然にも勝山さん撮影の剣大滝の番組が、ハイビジョンで再放送されていた。しばし見とれて時間を費やす。
 そして今回は、お試し山行の方、OB/OGも含む多彩なメンバーだったので、まずテントで各自自己紹介をした。お試しの中村さんは、ずっと家族で登山を していて奥穂高などにも行ったことがあるそう。
 現役メンバーはいつもの調子で、いつも穏やかな宮崎さんの辛口コメント。「ひとこと多い」という栗山さんの鋭いツッコミが効いていた。木谷さんにやりこ められて小さくなっている安藤さんもなかなか無い光景でおもしろい。
 自己紹介の後は高橋の結婚記者会見!! いろんな質問にうろたえる。
 その後は芹澤さん・佐藤さんのギターで盛り上がる。佐藤さんの「およげたいやきくん」の熱唱には笑ってしまった。

21:00代々木駅集合--23:40竹宇駒ケ岳神社(記者会見/宴会) --28: 00就寝

 3/14(日) 晴れ

 山頂へ向かう間に、旭滝・神蛇滝・不動滝の3つの滝を巡った。旭滝は、伝説つきの滝で、時に七色に見えるコバルト色の滝とのことだったが、どうも今ひと つそうでないように見える。神蛇滝は3つ又の滝で、高さのある見事な滝だった。多くの滝が凍っていたが、氷と水と岩がつくる景色は壮観だった。
 頂上手前からは白砂を踏みしめつつ歩く。辺り一帯が頂上まで、まるで南海の砂浜のように一面が白い砂地だった。残雪の春山を登るような光景だった。
 登りは急な傾斜や階段が多かったが、帰りは緩やかな道を落ち葉を踏みながら歩く。時々落ち葉に隠れている残雪に足を取られないように気をつけながら歩い た。途中、安藤さん手作りの愛のこもったハートのクッキーでゆっくりお茶の時間。「そうか、今日はホワイトデーだったんだ」と思い出した。神社近くで野猿 の群に遭遇。
 帰りは宮崎さんお勧め「むかわの湯」で汗を流す。いろんな浴槽があって楽しめる温泉だった。春の初めの穏やかな陽気の中、楽しいハイキングができたと思 う。

 8:00出発(7:00起床)--8:20黒戸尾根分岐点--8: 50〜9:00旭 滝--9:14百合ヶ淵--9:22〜30神蛇滝--10:00不動滝--10:29林道--10:38〜50東屋--11:55〜12:22日向山山頂 (強風)--13:00〜37ティータイム--13:46林道--14:27駐車場(道の駅白州〜むかわの湯〜双葉SAにて解散)






感想

宮崎(ツアーガイド担当)
 日向山に行くのは2回目だった。初めて行ったのは半年前。短期間では記 憶の変質や改 ざんが起こらなかったのか、今回の日向山は半年前と同じ日向山だった。メンバーも季節も違っていたし、もちろん細かい差異はあるのだが、だからといって山 の印象というのはなかなか変わるものではない。
 初めて行く場所と、行き慣れた場所では後者においてフレッシュ感はいささか値引きされてしまうが、見慣れた風景や細かな差異にこだわりや愛着を感じれ ば、違った視点での楽しみが広がるのだろう。
 山に登っていると、通年、同じ山ばかり登っていることを誇らしげに語る「ぬし」のようなオッサンに出会うことがあり、なにが楽しいのか聞いてみたいが、 無礼者と斬り捨てられるのも怖いし、山で会ったあやしいひとの身の上話など本心ではどうでもいいと思っているので深く考えることもなかったが、今回の間の 詰まった山行が私にその深い世界の入り口を垣間見せてくれたように感じた。

板倉(オカリナ担当)
 OBや応募者がいて、いつもの会員だけの山行と違う雰囲気で、たまには こういう山行 も楽しかったです。
 尾白川は滝が綺麗ですばらしかったです。川添いを歩くのはいいものです。日向山から見た甲斐駒はとても綺麗でした。ハイキングとしてはきついコースでし たが、楽しい1日でよかったです。

芹澤(ギター/オカリナ/坊主担当)
 前回の雁坂峠のときは前の晩に呑みすぎたため、日帰りとは言えどもかな りきつかった ので、今回は前の晩にさほど呑まないように心がけたため、ばてずに済んだ。
 久しぶりにOB・OGと山を楽しめて気持ちが良かった。雪が全くなかったのには、ここ最近の気象状況の異常さを目の当たりにしてショックでした。天候に も恵まれたため、甲斐駒や八ヶ岳・鳳凰山を臨めた事、感動を覚えた。
 今回で山に自分のギターを持っていくのは止めようと思った。かさばって仕方ない。佐藤さんが持ってきていたギグパッカー並の大きさがベストだなぁと思っ た。

高橋Q(年上好みの松たか子役担当)
 穏やかに景色と歩き、そして語らいを楽しむハイキングでした。今回がも しかしたらつ づらで最後の山行かもしれませんが、皆で飲んだり語らったりして、思い出深い山行になりました。ありがとうございました。
 芹澤さんのギターはキャンプに必需品になってきましたね。これから毎回必要かもしれませんね。私も密かにギターにトライしようかと思っています。もしく は山で歌えるようにスイスでヨーデルかホルンでも習ってみようかな。
 いつかまたつづらで山に行く日のために楽器を鍛えてみよう。

栗山(野猿担当)
 今回の参加の動機は、
 1)高橋さんの電撃ニュースの取材。
 2)佐藤さん、木谷さんに会う。 そして、
 3)日向山に登る。だった為、そもそも山に行くモチベーションはとても低かった。
でも着いてみれば急登続きでなかなか登り応えもあり、真っ白な頂上やそこから見える甲斐駒は雄大で美しく、日帰りの山行としてはいい内容だったと思う。そ してもちろん取材も成功(?)、OB/OGのお二人もとても素敵で、とても楽しい一日でした。

木谷(図々しい役担当)
 OBになってから始めて参加する山行だったので、ちょっとドキドキしな がら参加しま した。「全然山に行ってないから皆さんについて行けるかな」とか、「若い人ばっかりだなあ」とか心配はつきませんでしたから。
 でも参加してみたら杞憂にすぎませんでした。予想よりはハードなハイキングでしたが、なかなか面白いコースでしたし、ゆっくりペースにしてもらえたので 何とかついて行けたこと、また愉快な方ばかりでとても楽しかったからです。
 図々しいOBとして、これからもチョクチョク顔を出させてもらいたいと思いますので、簡単な縦走があったら声をかけてもらえると嬉しいです。
 ありがとうございました。

佐藤(ギター/ボーカル/倦怠期担当)
 先日はどうもありがとうございました。意外にも筋肉痛にならずにすみま した。あのよ うな九十九の山行が多いと戻りやすいのですが、それはかなわぬことのようです。また、お誘いください。

中村(応募者)
 今回は、お試し山行での参加。朝ゆっくりと出発して駐車場をあとにする と、久々の春 山登山に私の胸はワクワクでした。一歩一歩慎重に歩きながらも「う〜んやっぱり山は最高」と嬉しさをかみしめながら歩く。途中、渓谷に見える美しいエメラ ルドの滝に心打たれていると、滝つぼを見に降りて行く方が。恐る恐る下を見おろしながら「滝つぼ私も見たい。降りてみたい・・」と誘惑されつつも「むむ、 塗れた石で滑って滝つぼに落ちたら・・二度と誘ってもらえない」とぐっと我慢。見上げると青い空、渓谷には春の息吹。大地に注ぐ清らかな水を眺め、ステキ なところだなぁとうっとり。
 
 行程の半分くらいまでは、皆さんがペースを落として歩いて下さったこともあって、ルンルン気分で歩いていた私。しかし上り行程半分を過ぎると一変。。少 し心配していた体調不良が影響して、血の気がすすーっと引きクラクラ。皆さんには大変ご迷惑をお掛けしました。もともとお酒が弱い体質もあって、前夜一滴 も呑んでないのに1人酔っ払い状態で千鳥足。情けなかった。そんな中ストックを貸して下さったり、荷物を持って下さったり。また歩き方に優しくアドバイス 下さったりと本当に皆さんに御礼を言いたいです。ありがとうございました。

 もうすぐ頂上という所に、雁ガ原。写真で見て、これまでの北陸や中部には無かった光景だけにとても楽しみにしていた雁ガ原の砂地の丘だったが、当日の私 には足にまとわりつくわ、体重で沈むわ。。思いのほかこたえた。すっかりペースも遅くなってしまい、先を行く第1グループに次いで、おこがましくも2番目 のグループの先頭に居た私は、ストックをつきながらのそのそ歩く自分、後ろで気長に歩いて来て下さるメンバーの方々を振り返って、自分がひ弱になった水戸 黄門様のようにも感じられ、嘆く。が!頂上に着くと元気になるのは、どうやら生まれつき。帰りは道も楽なこともあり、どうにか頂上に着いたという安心感も あって体調は回復。下りは、上りを反省しつつも楽しく歩き、気持ちの良い汗をかくことができました。

 今回は初めて御一緒するにも関わらず、みなさん気さくな雰囲気でとても楽しい山行でした。体力、精神面の両方で皆さんに支えて頂き本当に感謝していま す。皆様どうもありがとうございました!

安藤(美しき無償の愛情担当)
 珍しい顔合わせで初めての山へ行って来ました。様々な話題があったな か、特にQちゃ んの会見は早春に相応しい「そよ風の誘惑」('75)を聴いてるようで、実に微笑ましく爽やかな気持ちになれました。誘って良かった!
 それとやっぱりOBの佐藤さんや木谷さんがいてくれると、つくづく安心してバカやれますヨ。世代的にも適度な穴埋めがされ、これぞ健全なグループ構成だ と心底思いました。気付けばそんな30代の登り盛りがごっそりと抜けた穴は意外に大きく、この世の形ある物や人の心など、全ての変化は必然なのかもしれな いと改めて感じました。逆に変わらないものをずっと追い求めて来た僕は、いつしか澱みに漬かっていたようです。さて次の10年、山や仲間達と新たにどう向 き合うかについて、いろいろ考える良いキッカケ山行になりました。
 かなりホッとできた、すこぶる楽しい一日でした。

  *  *  *

付録

---応募者が同行する山行についての考察--- (記:安藤)
 
 独特の屈折した性格や思い込みの激しさがそうさせるのか、僕はいわゆる「お試し山行」なる表現が嫌いだ。他の世界ならいざ知らず、趣味の岳界において人 間同士がお互いを試したり試されたりなどと、駆け引きめいた欲深なイメージを想像してしまうので、僕にはどうにも受け入れがたい。と同時に、流行の潮流に 安易に飲まれたくないといった、ある意味素直な部類の抵抗感もある。だからいわゆる「お試し山行」のことを、あえて僕は「応募者山行」と呼んでいる。(そ う書くとまた誰かから「よっ、偽善者!」と合いの手が掛かりそう...)

 しかしそんな名目はこの際どうだっていい。要点は別にある。それはこうした山行の捉え方(位置付け)に他ならない。
 僕はまだ入会すらしていない応募者へのサービスを主目的として、「お試し山行」などとわざわざ銘打って、いちいち新人係が奔走して「よそ行きの企画」を するのはナンセンスだと思う。普段やっている「あるがままの我々の山行」に招いて、応募者がそれを入会の判断材料にしてくれたら良いだけのことだと思う。 手厚く歓迎するなら入会後の話だろう(歓迎=新人育成)。
 それじゃ「あるがままの我々の山行」とはいったい何なんだ。一つのヒントとして「散々キャンペーンを張って現役参加者を募っておきながら、いざ当該応募 者がドタキャンしたところで、いささかも意味を失わない山行」が思い浮かぶ。そう考えたとき、行き当たるところは応募者の為の山行ではなく、やはりリー ダーたる自分自身が満足できる山行ということになる。
 だから今回の日向山行きは、まず僕自身が以前から是非行ってみたかった山であり、主目的を「それに賛同してくれる現役会員と、僕にとって近しい OB/OGらとの旧交・親睦を深める場」にしようと位置付けた。そんな中で応募者が良くも悪くも何かを感じてくれたら、企画者側としてはまず目的を果たし たと思いたい。逆に応募者側としても自らへのサービスを期待してというより、むしろ九十九なりの山行の流れ全般を、ごく自然に身を持って知りたくて来るの が目的のはず。よって山行の照準を応募者中心に当てない方が、かえって双方とも気を使わずに済むと思った。

 僕なりの立場で現役会員に是非ともお願いしたいのは、まずはそんな「自分にとって意味のある山行」を「自身の手で!」もっともっと工夫して、主体的に創 り出していって欲しい。準会員(新人)のうちならまだしも、正会員でいるからには誰かの呼び掛けを待ってその都度便乗参加しているだけでは、同じ会員同士 が利益とリスクとを共に分かち合っているとは言えまい。不安なら同僚とリーダー/サブリーダーを交互にやり合って、お互いに検証してみるのも良いだろう。 きっとリーダー会もバックアップしてくれるはず。他人の「お試し」じゃなくて、まず自分自身を積極的にどん
どん試して欲しい。
 誰に強制されたわけじゃなく、自分が好きで始めた趣味において主体性が持てないと、会員としての誇り(プライド)はどうしても薄らいでくる。そして会員 の誇りが脆弱だと、比例して会のカラーも不鮮明になる。逆もまた然り。結果、今まで一般山行と隔離されたように扱われて来た応募者向けの「よそ行き山行」 に至っては、更に焦点がボヤけて珍妙な状況に陥るのだと思う。

 まずは「あるがままの我々の山行」と呼べるものを少しでも多く増やそう。それが例えハイキングであれ、そんな山行が日常的に増えて、応募者をごく自然に 「今回はうちのパーティで歓迎するよ」と言える環境が整ったとき、はじめて九十九も「力のある山岳会」と呼べる気がする。
 当然、応募者が安易に参加できない山行もあっていいけれど、そこが折り合いの付け所だろう。「貧乏くじ」と思って応募者の面倒を見るのか、「新たな可能 性」と受け止めて企画するかの違いはかなり大きい。同様に応募者への安全対策上の配慮も別途必要になってくるが、そんなものこそパーティ全体で気持ちよく フォローできる「心と体と技」を、各メンバーが持ち寄ればそれで済むだけのことではないか。僕にはそれほど難しい問題とは思えない。
 ただしいくら容易いこととは言え、みんながそれを持ち合わせていないぶんには、今まで述べてきたこの能書き自体が最初から成り立たないのもまた事実だ。 何しろここで言う「心と体と技」こそすなわち、会員としての誇り=「会員証」に相当するものだからね。