剣岳 源治郎I峰名古屋大ルート
Date: 2004.5.1-4
Members: L.橋口、吉田、勝山、遠藤
Area: 北ア
Type: 合宿/バリ
5.1
橋口、遠藤は黒部湖から、吉田は合宿の続き、勝山は室堂からそれぞれ真砂沢に入山。天気がよい。
黒部湖7:30--真砂沢13:00
5.2
2パーティで別ルートに行くことも考えられたが、結局名古屋大ルートに行くことにする。源治郎は人でいっぱい。源治郎の取り付きルンゼをあがり、尾根部に
出たところで、急な雪壁となっている中央バンドをトラーバースすると程なく取り付き。橋口・吉田、勝山・遠藤でザイルを組む
1Pめは半分ぐらい埋まっている。
1Pぼろいルンゼを右上ぎみに上る。III級。
2Pカンテ状を直上。IV級くらいありそう(ルート図III級)。
3P草付きバンドを右上。
4Pハング下を左に巻いた後、やや右に戻りその後直上。(IV+,A1)。
5P直上ご少し右に行くとビレイ点(A1)。
6Pやや直上後、左の草付き・雪のバンドを左へ(III級)。
7Pぼろいルンゼを直上(III級)。
8Pぼろいルンゼから、雪壁終了(III級)。
橋口・吉田が3時過ぎに終了。4P目まですぐ後ろにいた勝山・遠藤が1時間ほど待ってもこないため、心配になり6P目終了点付近まで下降し様子を見て大声
で呼ぶと、返答があり無事を確認したため、終了点まで再度登り返す。勝山・遠藤Pが来るとまもなく日没に近くなるので、そのまま尾根上にテントを張る。
真砂沢4:00--取り付き7:30--終了18:00
5.3
源治郎尾根から剣を踏み、長次郎谷経由で真砂沢へ。気温が高く、小さい雪崩が出る。テントには早々に到着。絶好の下山日よりだが、テント泊。夜半より風雨
が強まる。
源治郎6:00--剣岳9:00--真砂沢11:30
5.4
大雨の中ぐちょぐちょになりながら下山。
真砂沢7:00--黒部湖10:30
感想
勝山
春は天候も落ち着いて、晴天率もたかく、しかも雪のたくさん残って冬山も
味わえるので
とてもいい。名古屋大ルートの取り付きは分かりにくかった。コルから、トラバースしてさらにかなり登る。顕著な凹角というか、一番簡単そうに見える凹角が
正解だった。A1のピッチの次の10メートルのカンテのピッチでボルトがなくなってから上に行き過ぎて大変怖い場面になるときがあった。手持ちのカムでは
まるクラックがなくて、結局、溝にはまった泥をほりだして、なんとか体重ぐらいかけられるぐらいカムをきかせて、トラバースして、ことなきを得たが怖かっ
た。二日目の晩は、雪面を削って狭い場所でのビバークになった。こういうときの通例でテントのはしっこは雪からはみだすのだが、そして、そこに荷物なんか
をぶんなげておくとちょうど平面が出来る。腰をおろすところは荷物のそばぎりぎりになるが、最近ぜんぜん平気になった。次の日、剱岳山頂で食べた、じゃが
りこはうまかった。三日目、午後、時間が余っていろいろ話をして、僕はドラマ「オレンジデイズ」の話をしようとしたが、みんな見ていなくて話がそれきりに
なって残念だった。デザートを回し食いするときに山関係縛りでしりとりをしながら食べたのはまあ面白かった。
吉田
名古屋大ルートは、源次郎I峰平蔵谷側壁上部フェースの初登ルートで、上
部では人気
ルートと聞いていたが、多分訪れる人が少ないのではないだろうか。掲載されているガイドは多いが、インターネットで検索してみても、春の記録は極めて少な
い。中間支点はもとより、ビレイ点のハーケンすらグラグラしているところも多く、緊張したクライミングが続いた。
取り付きは、一般ルートのコルから木登りを交えてトラバースし、中央バンドに達してからも登り続け、大きなカンテを回り込んだ先。残置物が無い(恐らく雪
の下)ので分かりにくいが、見た感じなんとなく「ルートっぽさ」が伝わってくる所。核心を除く各ピッチは III 前後なので、ガイドだけ見ていると楽
勝のようだが、実際登ってみると、全ピッチ IV 以上あるように感じた(アイゼンだからか?)。
ルートの前後にキツ目の木登り・ハイマツ登りがあり、最後にチムニーもある。全体的に岩は脆く、まるで一ノ倉のようだ。大きな岩が動き、フレークは剥がれ
そう。特に核心部手前の凹角は、崩壊が続いているようだ。ガイドに記載されている倍以上の要素をクリアして、ようやく源次郎I峰に飛び出た。時間も相当か
かった。
一日中剣沢を見下ろしてクライミングできるロケーションは素晴らしい。しかしながら、あまりすっきりしない登攀内容だった。去年の剣尾根と比較してしまう
のが悪いのだけど....。
遠藤
今回の春合宿には本当は行く気がなくフリ−をやろうと思っていた。しかし
橋口さんの後
押しや自分自身の今の状況から今回ぐらいしか長期の休みを取って春につるぎに行く期間がないので一度は行ってみようと割り切って参加した。
しかし、高校時代から思っていた魅力は今はなくもうどうでも良いように思えてしまった。話は変わるがそもそもなぜ私が社会人の会に入ろうと思ったかという
と、農大山岳部で活動している同級生の存在や穂高やつるぎの困難な縦走路に行きかたったことや冬の山にも挑戦したかった理由がある。そして会に入り縦走な
んかよりももっと難しいバリエーションルートがあることを知りそれをやりたいと思った。しかし、それをやるには登るという技術、つまりフリークライミング
がうまくなり会の人に認めてもらう必要があるから人工壁にも通うようになった。そしてフリーがある程度登れるようになり、バリエーションにも誘ってもらう
ようになり、両方をやるようになった。そして、今日フリーでようやくトゥエルブが一本ではあるが登れるようになりおもしろくなってきたところである。正直
なところフリーとアルパインを比べるとフリーなほうが登れたときはうれしいし満足感もある。アルパインも満足感がないわけではないがそれを感じる余裕がな
い。うちの母親はとても心配症で私の趣味を反対しています。私はあまりうそをつけないのでフリーに行くときは「基本的に安全だから大丈夫」とは言えるがア
ルパインに行くときは声を濁らせてしまう。また、これから自分が家族を持つことになればもっと大切な人が増え命を無駄にするわけにはいかないと感じること
でしょう。高校のときから山登りをしていたので山に関わらなければという義務感をもっていたがもうそんなことどうでも良い。これからは自分に正直に、価値
が持てる、成長できることをしたいです。言いたいことは言ったのでそろそろ本題に入らせてもらいます。
一日目、黒部ダムから真砂沢を目指す橋口さんはペースが早く、ついていくのがやっとだ。ハシゴ谷乗越への登りで足をつってしまい重すぎたと感じた。
二日目、名古屋ルートを目指す取り付き雪に埋まっていてわかりずらい
1ピッチ目リード。岩が温かかったのでみなさんのクライミング魂に背き素手でやる。岩はモロイ。
2ピッチ目フォロー。三級だが辛い。フォローだから行けたようなもの。
3ピッチ目リード。トラバース。
4ピッチ目4級A1フォロー。岩や氷、ビナが落ちてくる。ハングのアブミは要領がつかめず疲れた。
5ピッチ目リード。多分4級。危険だと感じリードを変わってもらう。時間ロス。
6ピッチ目3級リード。ルートファインディングができず、またしてもリードを変わってもらう、情けない。ハイマツ登りになり、これが日本の本チャンだと感
じた。
7、8ピッチフォロー。結局僕が足を引っ張るかたちに。みなさんたいへん申し訳ございません。
三日目、つるぎを目指す。途中のガイドパーティーがギアラックでアイザイレンをしていた。つるぎ岳山頂では橋口さんが携帯と格闘、長次郎谷で小雪崩が起き
急いで下山。
四日目、前日の雨や風、みんな下山するかしないかを迷っていたが、テントから出てみたらその不安も解消され無事下山でき、板倉パーティーとも合流でき帰
京。
橋口
名古屋大はなめていたが、結構むずかった。しかもあまり快適ではない。ア
ルパインの
ルートとしては力が付くかもしれない。でも、もっと状態が悪いとき行かないと夏と同じだ。剣の景色はいつ見てもすばらしいが、少々食傷ぎみになってきた。
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